代表的日本人
2005年度のプレイメイト・オブ・ザ・イヤーが発表されました。
元・準ミスアメリカなんて反則にも程がある人だから、全然レースの方も盛り上がらなかったみたいですね。実にわかりやすい出来レース。
まあ、そういうプレイボーイ的な事情はどうでもいいとして、じつはその選に漏れたプレイメイトたちの中に、ひとりの日本人がいたことをあなたは知っていただろうか?
昨年の六月、初めての純然たる日本人プレイメイトが生まれた。
でも、ニュースにも何にもならなかったでしょ。
それはなぜか…って、顔を見たら理由はすぐにわかる。
だって「国辱」って言葉が『正論』や『産経新聞』あたりに載りそうな顔してるもの(笑)。
彼女はヒロミ・オオシマなるトーキョー生まれの女の子。
日本国内にいたら、とてもスカウトされそうもない顔である。でも、日本人の中からひとりプレイメイトを選ぶとしたら、彼女以外の選択肢はあり得ないのではないだろうか?
なんせ彼女の顔をじーっと見ているうちに、いつしか彼女以外の日本代表なんてとても考えられなくなってくるもの(笑)。
このマンガみたいな顔をした典型的日本人の姿をみて、妙な気持ちにならない日本国民はいないだろうけど。
でも、これこそが日本人の顔なんだよね。
とりわけ「引き目・カギ鼻」なんていう『源氏物語絵巻』の世界が実在するなんて、彼女の顔を見るまで考えたこともなかったよ。あれってリアルだったんだなあ!
もちろん事情は男の方でも似たようなものである。
たとえばバル・キルマーの『セイント』の中で彼が変装する日本人が出てくる。それはやっぱり「メガネ・出っ歯」。普通なら「こんな顔した日本人なんていねーよ!」って思うんだけど、やっぱりこれ、どこからどー見ても日本人以外の何ものでもないのだ!
…複雑な気分だよねぇ。
でも、こういう顔を見てただ屈辱だと思うのは、黒人たちが自分たちを黒い顔に描かれて怒るのと同じレベルの白人に対する劣等感からの反応に過ぎない。
むしろぼくたちは、ウォルター・マッソーの『サブウェイ・パニック』に出てきた日本人を見て、山本寛斎ばりにこう叫ぶべきなんだ。
心の底から「カッコイー!!」とね。