ゆとりのエリート

oiroke2007-04-01

今日の「朝日新聞」のオピニオン欄を見ると、評論家の桜井よしこと元文部官僚の寺脇研ゆとり教育の功罪について対談していた。
今では失敗だと広く認められるようになったこの政策であるが、その当初の目的について寺脇というひとがこう言っている。
 
「伸びる子は伸ばし、理解に時間のかかる子には丁寧にきめ細かな指導を行う」のが「ゆとり教育」の本来の目的であった、と。
 
なるほどね。
この寺脇という人は一時期テレビでもよく見かけた「ゆとり教育」の文部省内での旗ふり役だった人である。
テレビで見たときはある種の理想主義者として見えていたけど、やっぱり斎藤貴男氏などが批判していたように、露骨なくらいのエリート教育だったことがはっきり分る。
彼の口にしているのは、要するに習熟度別教育というもので、小学校などの早い段階で教室内で出来る子と出来ない子とで階層分けするのが、この学習法のあり方である。
http://d.hatena.ne.jp/oiroke/20060924
要するに、文部省の意図は学校をエリートの生産機関と位置付け、それ以外の子供にはただの「指導」のみが与えられるだけなわけだ。
だから別の見方をすれば、この文部省の政策はある意味成功だったともいえる。
っていうか、これが本来の目的だったんだよね!